怒りや嫉妬といったネガティブな感情から連想される強い感情は、数時間から時には数年にわたって何度も注意を引くことに気づいたことはないでしょうか。
一方で、喜びや満足といったいわゆるポジティブな感情は、いずれは消えるものです。
怒りという感情は心や身体にどのような影響をおよぼすのでしょうか。
怒りは悪い感情ではない

腹が立つような出来事が起こり、キレたり、全てを吐き出したりする行為は、怒りを減らすどころか、むしろ怒りを増やしてしまうことが多いです。
しかし、怒りは悪い感情ではありません。
潜在的な危険を脳に記憶させ、同じような状況が起こったときに意識を高めるきっかけになるのです。
怒りは、闘争・逃走・凍結反応を助けるためではなく、自分が正しいと思うことのために立ち上がり、不正に満足しないための動機付けとして使われています。
怒りを感じる身体
怒ると身体はどうなるのでしょうか。
呼吸が速くなり、心拍数が上がり、アドレナリンが放出され、過剰な興奮状態になります。
同時に、正しい判断と選択を助ける前頭前野は、扁桃体によって本質的につながらなくなります。
脳には、記憶のしおりのようなシステムがあり、嫌なことの保存しておくことで、将来、同じような嫌なことをよりよく回避できるようにするのだそうです。
脳は安全のために、そのような否定的なものにしがみつくようにできているのです。
喜びを感じる脳

喜びの感情は、DOSE(ドーパミン、オキシトシン、セロトニン、エンドルフィン)が放出されることによって起こります。
DOSEの化学物質が、喜びと関連した経験をもたらすのです。
怒りや恐怖とは異なり、これらの体験は勝手に記憶に焼き付くものではありません。
喜びを感じる場面や経験を意図的に再生することで、神経系の幸福回路を強化することができます。
これは「感情を記憶する」と言われ、神経回路を繰り返し活性化させることで、神経回路を強化します。
これは、血圧を下げる、風邪をひきにくくする、ストレスに対抗する、痛みを我慢しやすくする、などのメリットにつながります。
ネガティブな感情を解放する

どんなに幸せな人でも、悲しみや恐怖、怒りといったネガティブな感情を経験することがあります。
ただ、幸せとは、これらの感情がないことではありません。
健康な人は、さまざまな感情を経験します。
しかし、どんなに健康な人でも、時には感情のわだかまりから抜け出せなくなることがあります。
憎しみに対して、思いやりで立ち向かい始めたとき、怒りのパターンから外に出ることの手助けになります。
過去から現在に目を向けると、新しい可能性が見えてきます。
健康に悪い影響が出る
ネガティブな感情を持ち続けると、細胞レベルで健康に影響を及ぼします。
ホルモンの分泌が滞り、感染症に対抗する力が低下します。
これは怒りに限ったことではありません。
多くの人は怒りよりも悲しみを選びますが、悲しみは怒りの強さを弱めただけのものです。
怒りを解放する方法
生理機能と反復的な思考が強力に組み合わさって、怒りを手放すことが難しくなっています。
少しでも楽になるように、次のことを試してみてはいかがでしょうか。
行動する
他にやることがないと、ネガティブな感情にとらわれがちです。
買物に出かける、ランニングする、絵を描く、読書するなど、何か行動しましょう。
つながりを持つ
友人を見つけるようにしましょう。
愚痴をこぼしたり、吐き出したりする相手ではなく、外に連れ出して、他のことに心を向かわせてくれる相手がいいです。
置き換える
怒りや嫉妬などを止めるには、それを他の何かで置き換える必要があります。
瞑想する
心を集中させることで、集中する能力と取り除く力の両方を強化します。
自分に優しくする
ネガティブな感情を止められずに怒ったり、イライラしたりすることは、その力を奪うどころか、より大きな力を与えてしまいます。
スローダウンする
感情が暴走すると、半理性的な思考に陥り、簡単に元に戻せない行動や、言い逃れができない言葉になってしまいます。
おわりに
ネガティブな感情は必ず起こります。
大切なのは、それをありのままに感じ、乗り越えていくことです。
抑圧してはいけません。
ネガティブな感情を抱いた自分を責めないでください。
喜びの瞬間を再現し続けましょう。
心を傷つけるような感情は、時に心を癒すものでもあるのです。



コメント