同じ仕事をしていても、手早く、高い結果を出す人と、そうでない人がいますね。
この違いは、どこからくるのでしょうか。そのカギとなるのが仕事の段取りです。
段取りとは何か、どのような手順で進めるか、そして期待できる効果は何か、概要を把握しましょう。
段取りとは
仕事はいきなり取り組むのではなく、まずは段取りを整えることが大切です。
段取りを整えるとは、人やモノ、時間、予算、情報など、仕事をする上で必要になる全ての物事を、あらかじめ手配しておくことです。
ただし、全てを手元にそろえておくという意味ではなく、必要なときにはすぐ使えるように手配をするということです。
・段取りとは、実際に仕事をするときに必要になるものを予め考え、全ての手配を済ませておくこと
・例えば、ヒトについてであれば、どのようなスキルを持った、どのクラスの人が、それぞれ何人必要か見積もり、該当する人を選んで、担当者としてアサインしておくプロセス
・これがきちんとできていないと、実際に仕事を始めてから、何かが足りなくなる度に業務を中断して、手配に走り回ることになる
段取りを良くすることによる効果
段取りがしっかりできていれば、実際に仕事を始めてからは、作業が効率的に進みますし、できあがりの質も上がります。
また、最適な手順やスケジュールを考える段階で、ムダなものを取り除きますので、コストも下がります。
その結果、良いものが予定通りにできあがり、顧客満足度も上がるのです。
・段取りがしっかりできれば、予定通りに、きちんとしたものができる
・客先でのプレゼンテーションのような、やり直しができない業務や、何度も繰り返す業務などでは、この段取りが特に重要
・なお、エンドユーザー向けの仕事でない場合、満足度が上がるのは次工程だが、各プロセスでこれを繰り返せば、最終段階では、顧客満足度の高いアウトプットが得られる
仕事の段取りを決めるとき、まず最初にやるべきこと
![仕事の段取りを決めるとき、まず最初にやるべきこと](https://life-0123.com/wp-content/uploads/2022/04/rail-ga90451869_1280-800x533.jpg)
段取りを組むには、まず、その仕事では何が一番求められるのか、何を目標にするのかということを明確にしましょう。
この後で最適な手順やスケジュールを考えていくのですが、何が最適かというのは目標によって変わります。
例えば、品質を上げることを最優先するのであれば、コストが多少増えてでも、高品質の材料を集め、時間をかけて取り組むといったところです。
・コストダウン、高品質、顧客満足度アップなど、重要なものは色々あるが、全てを最高にするのはほぼ不可能で、何らかの基準に従って優先順位をつける必要がある
・この基準になるのが目標であり、 まず最初にこれを確定し、その後は、メンバー全員が、常にこの目標を念頭に置いて、仕事に取り組むことになる
・決めた目標は、関係者全員で共有し、常にそれを頭において仕事に取り組むことになる
段取りでは「見える化」が大切
![段取りでは「見える化」が大切](https://life-0123.com/wp-content/uploads/2022/04/teacher-g5df28f117_1280-800x534.jpg)
スケジュールや手順などは、頭で考えるだけでなく、書き出して目に見える形にすることが大切です。
例えば、プロセスごとの流れと時間を、ガントチャートで分かりやすく表現するといったところです。
これは、計画段階で使うだけでなく、進捗を書き込んでその管理にも使えます。
メンバー間での共有にも、大変効果的な手段ですが、1人で取り組む仕事であっても、効果を発揮します。
・「見える化」である可視化の第一歩は、表すものを正確に把握すること
・例えば、日頃実際に行っているプロセスでも、具体的に書き出そうとすると、曖昧な部分やおかしな部分がみつかるもの
・それらを整理し、あるべき流れに整えた上で可視化すると、すっきりと分かりやすいプロセスになって、業務が進めやすくなる
段取りにしっかり時間をかける
段取りが面倒で、すぐ仕事を始めたくなることもあるかと思いますが、あせってはいけません。
方向を誤ってやり直すことになったり、何かが足らなくなって中断したりすれば、かえって時間がかかってしまいます。
更に、良い結果が出なかった、プロジェクトそのものが失敗に終わったなどとなれば、組織にとっても大きなマイナスです。
・段取りも、当然のことながら業務の一部であり、効率を追求すべきものである
・また、スケジュールがきついときには、とりあえず始めなくてはならないこともある
・ただし、単に「何とかなると思うから」とか、「面倒だから」という理由で、段取りを省略してはいけない
まとめ
仕事は、目の前のものから手当たり次第に取り組んではいけません。
すべきことは何があるか、どの順番で、どれだけ時間をかけて行うか、そのためには、いつ何を用意しなくてはならないか、きちんと計画を立ててください。
しっかり段取りができれば、あとはその実行。
効率良く、スムーズに仕事が進むはずです。
・起こり得る事態を、正確に、漏れなく予想し、それに対して万全の備えをするのが、段取り
・つまり、段取りが上手いというのは、先見の明があること、細かい点まで気が回ることが求められる
・押さえるべき点としては、例えば以下のようなものがあります。
・モノ(設備、材料など)
・予算
・情報(方法、手順など)
・時間
段取りとは何か、どのような手順で進めるか、そして期待できる効果は何か、概要を把握していただけたでしょうか?次は、プロセスの進め方とポイントについて説明します。
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