人に好かれる方法を知りたいと思ったことはありませんか?人に好かれると、恋愛や仕事、友人関係など、人生のさまざまな場面でメリットがあります。しかし、人に好かれる方法は一体何なのでしょうか?人に好かれる方法を100の最新研究をもとに解説します。また、魅力的な人に共通する特徴や行動も紹介します。
人に好かれる方法とは?
人に好かれる方法とは、相手の心理や感情に働きかけて、自分に対して好意的な態度や行動を引き出すことです。心理学では、人に好かれる方法にはさまざまな要因が関係していることが分かっています。例えば、外見や身だしなみ、類似性やお世辞、頻度やプレゼントなどです。これらの要因は、相手の無意識や先入観に影響を与えて、自分を魅力的に見せる効果があります。それでは、具体的にどのような方法があるのでしょうか?
1.外見や身だしなみをよくする
人の見た目は相手に与える印象に大きく影響します。実際、外見的に魅力的な人はそうでない人に比べて、就職率が高く平均的な給与が12~14%高く、裁判沙汰になったときも刑務所に送られる確率がそうでない人の半分、また課せられる罰金も約半額になることがわかっています。
また、見た目がいい人は異性だけでなく同性からも好かれ、サポートを受けやすくなります。これらの現象は、「ハロー効果」と呼ばれる心理学用語で説明できます。「ハロー効果」とは、「外見的魅力がある」という特徴だけで本来関連性のないことまで魅力的だと連想付けて考えてしまうことです。
ここでポイントなのは、外見的な魅力とは生まれ持った目鼻立ちやスタイルの良さに限らないということです。ある就職試験の面接で合格した人とそうでない人を調べたところ、身だしなみがちゃんとしている人の方が受かる確率が高いという結果が出ました。つまり、服装、髪型といった身だしなみを整え、清潔感を出すだけで好印象が得られるということです。
2.類似性を伝える
類似性の力は私たちヒトにとってとても強力なものですが、その力はしばしば過小評価されがちです。私たちは自分と似ている人や自分に近い人に対して親近感や好意を抱きやすくなります。これは、「類似性の原理」と呼ばれる心理学用語で説明できます。「類似性の原理」とは、「自分と似ている人や自分に近い人に対して好意的な態度や行動を示す傾向がある」ということです。
例えば、同じ出身地や同じ地域に住んでいたことがあれば「私もそこに住んでいました」と伝え、同じ趣味があれば「私もそれが好きです」といったように、ことあるごとに類似性を見つけて伝えることで好意を積み重ねることができます。また、相手の名前や誕生日などの個人情報が自分と同じだったり、近かったりする場合も類似性の効果が発揮されます。さらに、相手の話し方やしぐさ、表情などを真似することで類似性を作り出すこともできます。これは、「ミラーリング」と呼ばれる心理学用語で説明できます。「ミラーリング」とは、「相手の言動や態度を真似することで相手に親近感や信頼感を与えるテクニック」です。
3.お世辞を言う
お世辞というと「わざとらしい」「嫌らしい」「信頼がおけない」というネガティブな印象を持つ人がたくさんいます。そういった人は嫌なことも正直に伝える方が誠実でいいと考えていますが、それこそが大きな勘違いになっています。お世辞が人の感情にどういった影響を与えるかについて調べた実験があります。男性の被験者を次の3つの方法で評価して、その後に男性がどう感じたかという感情の変化を調べるものです。
- 肯定的な評価だけする。
- 否定的な評価だけする。
- 肯定的な評価と否定的な評価を織り交ぜる。
この結果、次の3つのことが明らかになりました。
- 肯定的な評価(お世辞)だけしたときが最も好かれる。
- 好意を得るためにわざと言っていると理解していた場合も効果がある。
- お世辞の内容が正確でなくても効果がある。
つまり、自分に正直に相手を非難したりダメ出しすると相手に嫌われるということです。そして、決して本当のことではなかったり、事実とは違っていたとしてもお世辞を言われたら、人は好感を覚えるということです。これは、「自己強化効果」と呼ばれる心理学用語で説明できます。「自己強化効果」とは、「自分に都合のいい情報や評価を受け入れやすく、都合の悪い情報や評価を拒否しやすい傾向がある」ということです。
4.相手に好意を抱いていることを伝える
相手に好意を抱いていることを伝えることは、「好意の返報性」と呼ばれる心理学用語で説明できます。「好意の返報性」とは、「相手から好意を受けたら、その好意に応えようとする傾向がある」ということです。例えば、相手からプレゼントやサービスを受けたら、お礼やお返しをしたくなったり、相手から笑顔や褒め言葉を受けたら、同じように笑顔や褒め言葉で応えたくなったりします。このように、相手から好意を受けることで、自分も相手に好意を持ちやすくなります。
しかし、この方法には注意点があります。それは、「相手に好意を抱いていることを伝えすぎない」ということです。相手に好意を抱いていることを伝えすぎると、相手は「自分はこの人に買われてしまった」と感じてしまう可能性があります。これは、「不均衡効果」と呼ばれる心理学用語で説明できます。「不均衡効果」とは、「自分と相手の関係が不均衡だと感じたら、その関係を変えようとする傾向がある」ということです。例えば、相手から過剰な好意やサービスを受けたら、自分は自分は相手に対して何もしていないと感じてしまいます。このような不均衡な関係は心理的に不快であるため、相手から距離を置こうとしたり、相手の好意やサービスを否定したりすることがあります。このように、相手に好意を抱いていることを伝えすぎると、逆効果になることがあるのです。
5.会う回数を増やす
会う回数を増やすことは、「頻度の原理」と呼ばれる心理学用語で説明できます。「頻度の原理」とは、「何かに頻繁に触れたり接したりすると、そのものに対して好感や親近感を持ちやすくなる」ということです。例えば、テレビや雑誌でよく見かける芸能人や有名人に対して、親しみや憧れを感じたり、同じクラスや職場の人に対して、仲良くなりたいと思ったりします。このように、会う回数を増やすことで、相手に対する印象が良くなります。
ただ、会う回数を増やしすぎないようにしましょう。会う回数を増やしすぎると、相手は「自分のプライバシーが侵害されている」と感じてしまう可能性があります。これは、「反応形成」と呼ばれる心理学用語で説明できます。「反応形成」とは、「自分の本当の気持ちと逆の気持ちや行動を示すことで、自分の本当の気持ちを隠そうとする防衛機制」です。例えば、相手から過度なアプローチや干渉を受けたら、自分は相手に好意を持っているのに、相手に嫌悪感や敵意を示したりすることがあります。このように、会う回数を増やしすぎると、逆効果になることがあるのです。
6.プレゼントをする
プレゼントをすることは、「贈与効果」と呼ばれる心理学用語で説明できます。「贈与効果」とは、「何かを贈ったり提供したりすることで、相手から好意や信頼を得られる」ということです。例えば、誕生日や記念日などの特別な日にプレゼントを贈ったり、普段からお菓子や飲み物などの差し入れをしたりします。このように、プレゼントをすることで、相手は自分に対して感謝や義理を感じたり、自分も何かを返したいと思ったりします。これは、「好意の返報性」という心理学用語で説明できます。前述したように、「好意の返報性」とは、「相手から好意を受けたら、その好意に応えようとする傾向がある」ということです。プレゼントをすることで、相手から好意を受けることになりますので、相手も自分に好意を持ちやすくなります。
しかし、この方法にも注意点があります。それは、「プレゼントの価値やタイミングに気をつける」ということです。プレゼントの価値が高すぎると、相手は「自分はこの人に借りを作ってしまった」と感じてしまう可能性があります。これは、「不均衡効果」という心理学用語で説明できます。前述したように、「不均衡効果」とは、「自分と相手の関係が不均衡だと感じたら、その関係を変えようとする傾向がある」ということです。例えば、相手から高価なプレゼントを受けたら、自分は相手に対して何もしていないと感じてしまいます。このような不均衡な関係は心理的に不快であるため、相手から距離を置こうとしたり、相手のプレゼントを拒否したりすることがあります。このように、プレゼントの価値が高すぎると、逆効果になることがあるのです。
また、プレゼントのタイミングも重要です。プレゼントをするタイミングが不適切だと、相手は「自分はこの人に利用されている」と感じてしまう可能性があります。これは、「操縦効果」と呼ばれる心理学用語で説明できます。「操縦効果」とは、「自分の行動や判断が他者によって操縦されていると感じたら、その行動や判断を変えようとする傾向がある」ということです。例えば、相手から何か頼まれた直後にプレゼントをされたら、自分は相手に応じなければいけないと感じてしまいます。このような操縦されていると感じる関係は心理的に不快であるため、相手から反発したり、相手のプレゼントを拒否したりすることがあります。このように、プレゼントのタイミングが不適切だと、逆効果になることがあるのです。
7.共通の敵を作る
共通の敵を作ることは、「敵対的協力」と呼ばれる心理学用語で説明できます。「敵対的協力」とは、「共通の敵や目標に対して協力することで、相手との関係が強化される」ということです。例えば、同じクラスや職場の人と一緒に先生や上司に対して不満を言ったり、同じチームやグループの人と一緒に他のチームやグループに対して競争したりします。このように、共通の敵を作ることで、相手との連帯感や仲間意識が高まります。
ここでは、共通の敵を作りすぎないようにしましょう。共通の敵を作りすぎると、相手は「自分はこの人に巻き込まれている」と感じてしまう可能性があります。これは、「反応形成」という心理学用語で説明できます。「反応形成」とは、「自分の本当の気持ちと逆の気持ちや行動を示すことで、自分の本当の気持ちを隠そうとする防衛機制」です。例えば、相手から過度な敵対心や攻撃性を受けたら、自分は相手に好意を持っているのに、相手に嫌悪感や敵意を示したりすることがあります。このように、共通の敵を作りすぎると、逆効果になることがあるのです。
8.助けを求める
助けを求めることは、「ベン・フランクリン効果」と呼ばれる心理学用語で説明できます。「ベン・フランクリン効果」とは、「自分が誰かに何かをしてあげたら、その人に対して好意を持ちやすくなる」ということです。例えば、自分が誰かにお金を貸したり、宿題を手伝ったりすると、その人に対して親しみや信頼を感じたりします。このように、助けを求めることで、相手は自分に対して好意を持ちやすくなります。
助けを求めすぎると、相手は「自分はこの人に利用されている」と感じてしまう可能性があります。これは、「操縦効果」という心理学用語で説明できます。前述したように、「操縦効果」とは、「自分の行動や判断が他者によって操縦されていると感じたら、その行動や判断を変えようとする傾向がある」ということです。例えば、相手から何か頼まれた直後にプレゼントをされたら自分は相手に応じなければいけないと感じてしまいます。このような操縦されていると感じる関係は心理的に不快であるため、相手から反発したり、相手のプレゼントを拒否したりすることがあります。このように、助けを求めすぎると、逆効果になることがあるのです。
9.共感を示す
共感を示す」ことは、「共感の原理」と呼ばれる心理学用語で説明できます。「共感の原理」とは、「相手の気持ちや考え方に寄り添うことで、相手から好意や信頼を得られる」ということです。例えば、相手が悩んだり困ったりしているときに「大変だね」「辛いね」と声をかけたり、相手が喜んだり楽しんだりしているときに「良かったね」「楽しそうだね」と笑顔で応えたりします。このように、共感を示すことで、相手は自分に対して親しみや安心感を感じたりします。
しかし、共感を示しすぎると、相手は「自分はこの人に依存している」と感じてしまう可能性があります。これは、「依存効果」と呼ばれる心理学用語で説明できます。「依存効果」とは、「自分の気持ちや考え方が他者に左右されていると感じたら、その気持ちや考え方を変えようとする傾向がある」ということです。例えば、相手から過度な同情や同調を受けたら、自分は相手に対して自立していないと感じてしまいます。このような依存されていると感じる関係は心理的に不快であるため、相手から離れようとしたり、相手の共感を拒否したりすることがあります。このように、共感を示しすぎると、逆効果になることがあるのです。
おわりに
以上が人に好かれる方法の100の最新研究で分かった魅力的な人の特徴です。これらの方法は心理学的な根拠に基づいていますので、実践すれば効果が期待できます。しかし、どの方法も適度なバランスが大切です。過剰に行ってしまうと逆効果になってしまうこともありますので注意してください。また、これらの方法は単独ではなく組み合わせて使うことでさらに効果が高まります。例えば、外見や身だしなみをよくするという方法と、類似性を伝えるという方法を組み合わせると、相手は自分に対して親近感や好感を持ちやすくなります。また、お世辞を言うという方法と、助けを求めるという方法を組み合わせると、相手は自分に対して感謝や義理を感じやすくなります。このように、これらの方法を上手に使い分けて、人に好かれる魅力的な人になりましょう。
人に好かれる方法を心理学で解説しました。人に好かれる方法はひとつではありません。さまざまな要因が関係しています。しかし、それらの要因はすべて心理学的なメカニズムに基づいていますので、理解すれば実践できます。人に好かれることは人生のさまざまな場面でメリットがあります。この記事を参考にして、人に好かれる魅力的な人になってくださいね。
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