値下げや納期調整に必要なビジネスを成功させる交渉力とは

値下げや納期調整に必要なビジネスを成功させる交渉力とは 仕事力
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交渉を進めると、合意されている内容も明確になり、これから取り組む問題点についてもピックアップされてきます。

ここからは、この争点について、ひとつひとつ話し合い、解決していくことになります。
Win-Winの合意をするためにはどのように進めたらよいのでしょうか。

交渉の順番から流れ、そして合意に至るまでの内容について解説します。

ビジネス交渉の基礎についてはこちらを参照ください。

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交渉の順番と合意に至る流れについて

交渉の順番と合意に至る流れについて
順番を決めてひとつひとつ話し合って解決することが大切

争点がひとつだけ、ということはあまりないので、まずは交渉の順番を決めましょう。

全部並べてひとまとめに話をしても解決につながりませんので、問題はひとつひとつ話し合い、解決していくようにしましょう。

順番については、一概にこうすべきというのはなく、条件に差異が少ないものや、それほど重要でない内容といった、比較的小さいものから解決してもよいですし、重要な内容や他への影響が大きいものなど、大きいものから解決してもよいです。

争点の内容や数など、総合的に判断して順番を決めるようにしましょう。

順番が決まったら、話し合いを始めます。

まず最初に、目標をどのあたりにするのか、という落としどころを考えておきましょう。

決め方はいろいろありますが、最も大切なことは、お互いにWin-Winになる、メリットが最大になることです。

また、お互いのパワーバランス、企業規模や取引関係、マーケティングでの優位性なども関係してきます。

他の条件とバランスをとるようにしましょう。

交渉の核心に入ってからも、一歩一歩着実に話し合い、解決していくことが必要になります。

状況によっては相手に説得されてしまうこともありますが、ここで素直に納得してはいけません。

交渉の順序はそのときの状況による

争点がいくつもあるときには、その内容や相互の関係などを考えて、交渉の順序を決めましょう。

課題がたくさんあっても、ポイントとなる課題1つを合意できれば全て解決することもありますし、小さい課題から進めたほうが良いケースもあるからです。

簡単に決着がつきそうな課題が数多くある場合、これらを先に合意しておくと、プライオリティが高い課題の交渉に入るころには、これまで合意を積み重ねてきたことによる信頼関係が築けているというメリットがあります。

核心から交渉を始めた場合、もし交渉が難航するようであれば、一旦中断して他の課題に変えましょう。

その後、改めて交渉に戻ったときに、すんなり合意できるケースあるからです。

交渉の決着は事前に決めておく

具体的な交渉を始めるときには、落としどころや合意するうえでの目指す着地点を決めておきましょう。

深く考えずに交渉に臨むと、成り行きに任せた受身の交渉となってしまい、お互いに良い結果が得られなくなります

争点がいくつもある場合、それぞれ個別に目標を考えないようにしましょう。

全体のバランスや優先順位を考えながら、総合的に考えることが大切です。

あらかじめ争点が見えている場合には、事前に目標値を決めておくようにしましょう。

相手との合意点はお互いに不満が残らないようにする

会社や組織を代表して交渉するので、メリットを追求することは大切ですが、両者の満足度が最大になるように、相手にも不満を残さないようにしましょう。

相手を満足させるのは、自社にとってもメリットがあります。

取引結果に満足できれば事業継続につながりますし、合意を積み重ねることで組織としての評価や信頼が高まります

ただし、交渉の際は、自分の言動は全て組織のものとして受け止められることになりますので、発言内容については十分に注意しましょう。

落としどころは総合的に考える

ビジネスの交渉には、様々な要素が関わります。

例えば、相手が急いでいれば納期で協力する代わりに価格面で譲歩してもらうなど、合意するときは、その案件単独でなく、総合的に考えることが大切です。

準備段階で、提示する条件とその優先順位を決めていれば、お互いに希望ができるだけ多く満たされる結論にする判断材料になります。

交渉の流れは準備から決める

交渉の流れは準備から決める
相手の言い分をしっかり聞いて理解を示す

結論となる目標を決めたら、交渉となる話し合いを進めます。

思い通りの結論を導き出すために、説得にかかりたいところですが、いきなり説得に入らないようにしましょう。

まずは相手の話をじっくり聞いて理解を示すようにしましょう。

相手にも思い描いている目標地点があるので、頭ごなしにこちらの要求を押しつけてはいけません。

そして、両者の話の内容をすり合わせ、お互いに納得できる合意点を探ります。

交渉では相手にじっくり話をさせて理解を示す

交渉においては、相手にもいろいろな事情や希望があり、条件を考えているはずです。

最適な結論を出すためには、まず、相手の話にじっくり耳を傾け、相手の内容や条件を正しく把握しておきましょう。

ここでの理解を示すというのは、そのまま条件を受け入れるという意味ではありません

結論は出さなくても、相手の話す内容を理解し、納得することが大切です。

相手が事情や希望を言わなければ、Win-Winの結論は出せないので、相手から言い出さなければ、こちらから聞き出すことも必要になります。

合意点は交渉次第で柔軟に変更していく

交渉を始める前に合意する目標は決めておくべきですが、決めた目標に固執する必要はありません。

相手に譲歩できる点は譲り、いろいろな部分で調整を重ねながら、お互いにとって最も良い結論を探りましょう

交渉で譲歩すること=交渉に負けること』ではないので、結論を調整するという気持ちで、柔軟に考えましょう。

提案が受け入れられないのは、決して気持ちのよいものではありませんが、感情は交えないでください。

意地を張って意固地になってしまっては、合理的な交渉ができずに、描いていたよい結果が得られません

相手が複数の場合はキーパーソンに向かって話す

交渉の場に何人も出てきた場合、そのうちの誰かがキーパーソンになります。

キーパーソンとは、結論を出すときに最も強い影響力を持っている人で、一般的には役職の高い人ですが、担当者の意見が重視されることもあります。

できるだけ早くキーパーソンを見つけて、そのキーパーソンに合わせた内容を、他の人を無視しない程度にキーパーソンを中心に話をしましょう。

交渉時の情報開示は状況によって出し入れする

持っている情報は、内容によって扱い方を切り分けるようにしてください。

譲れない条件は最初からはっきり伝えた方がよいですが、他の条件でどこまで譲歩できるかというネタばらしをしてしいまっては、交渉が不利になってしまいます。

原則として、どこまで譲れるかというのは、さらけ出さないものです。

また、条件が不利でも交渉を成立させる必要がある、断れない、などという場合も、それが相手に伝わると、足元を見られるので注意しましょう。

相手の説得と合意形成は

相手の説得と合意形成は
筋道を立てて合理的な話し合いから合意形成につなげる

お互いの条件を交渉によって共有し、最適な結論で合意するためには、お互いに歩み寄り、納得できるように話を進めることです。

合意に努力する姿勢が大切で、感情的になって怒ったり意地を張るとか、論理を無視して話を進める、合意後にその内容を撤回するといったことは絶対にしないでください。

あくまでフェアに、合理的な話し合いで合意形成しましょう

一度合意したら必ず守る

交渉では、一旦合意したことは崩さないようにしましょう。

交渉の基本は、合意した後に合意内容について覆さないことで、この基本的なルールを守りましょう。

相手が合意した内容をひっくり返してきたら、既に合意した点であるとはっきり伝えて再認識させましょう。

このときに相手の面子をつぶさないように、気分を害さないように、注意してください。

合意していない場合は条件を変える

希望を提示しても相手が合意しなかった場合には、提案内容を変えていきましょう。

合意できない内容を主張して言い続けると、交渉の妨げとなります

お互いに譲歩して調整しながら、最良の結論を目指すことが大切です。

併せて、提示する条件をどのように調整するかというのも大切です。

感情的にならない

相手や自分が感情的になってしまっては、交渉はスムーズに進みません。

相手の感情が高ぶってきたら、なだめて抑えるように努力してください。

感情的になってしまうと、納得できる条件であっても、感情的に受け入れられずに、なかなか合意に至らなくなってしまいます

相手が妥協してこないのであれば、協力して最適な合意点を探すべきであること、そのために自分は譲歩する用意があることを、まず理解してもらう必要があります。

説得して合意形成するための方法

相手の説得と合意形成は
正しい筋道で論理性をもって話をする

説得する際には、相手がよくわかり、納得できるように論理性をもって、正しい筋道で話をすることが大切です。

ビジネスの交渉においては、お互いの利害が必ず発生します。

相手の立場になって、そちらから見たときにメリットも考えたうえで指摘すると効果があります。

あと、感情面でこじれると、交渉や今後の関係も継続できなくなりますので、注意してください。

相手がどのように感じるか、相手を立ててメンツをつぶさないように配慮しましょう。

条件が折り合わないときは感情のバランスをとりながら進める

相手の合意を引き出す説得では、感情を無視せずに、正しい論理展開や利害についても考慮しながら、うまくバランスをとりながら話を進めるようにしましょう。

このとき、感情に訴える情緒的な説得をすると、反発を招くこともあります

メンタル面から説得をする際は、相手のタイプを見極めることも必要になります。

合理的で細かく物事を進めるタイプには、感情に訴えても通用しないことが多いです。

ボディランゲージを使って説得する

相手を説得して動かすためには、心を開いて協力し合おうという姿勢を示すことが大切です。

物理的な距離を縮め、真剣に向き合うことで、このような気持ちを表す効果があります。
目を合わせないと、隠し事があるとか、気が弱い、真剣でないといったイメージを与えてしまいます。

かといって、相手の目を見続けるとストレスを与えてしまうので、適度に視線を外すことも必要です。

反論は論理的に行う

交渉を進めるときには、常に正しい論理展開が求められます。

理にかなった説得をする必要がありますし、相手が飛躍した結論に強引に結びつけたり、レアケースを全体に当てはめる、など、理不尽なことを言い出したら、指摘し反論しましょう。

このとき、完全に相手に非がある場合でも、感情を逆なでするような言い方や、人格を否定するような言い方をしてはいけません。

説得するために様々な工夫をする

合意を得るためには、データや事例を見せたり、決裂した場合のデメリットを思い出させるなど、様々な説得材料を使うことを検討しましょう。

成功事例を出すのも有効なので、相手の状況や規模に近い事例を出すようにしましょう。

例えば、大企業の担当者を相手に個人事務所でうまくいった事例を紹介しても、説得力がありません。

おわりに

交渉のプロセスと説得や合意形成について解説してきましたが、いかがでしたか。

ビジネスにおける交渉は勝負ではありません。

お互いに協力し合って、最適な結論を出すようにしましょう。

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