最近よく耳にする、データサイエンスという言葉。いったい何を意味するのでしょうか?
これからの社会は情報化社会になると言われており、実際に膨大な情報が活用されて様々なサービスが生まれています。
このサイトでは、データサイエンスとは何かを解説します。そして、データサイエンティストとして何ができるのかを紹介します。これからの世の中で自分にとって何ができるのかを知るいいきっかけになれば幸いです。
なお、本サイトの中の人は、大手IT企業でITエンジニア開発者、人材育成に15年以上携わり、延べ1200人以上のエンジニアに面談からキャリア指南まで幅広く関わり、転機を提供しています。
データサイエンスとは
![データサイエンスとは](https://life-0123.com/wp-content/uploads/2022/04/thisisengineering-raeng-8hgmG03spF4-unsplash-800x534.jpg)
データサイエンスとは、統計学、情報工学など、多くの領域にわたる科学的手法やAI(人工知能)、プロセス、アルゴリズム、データ分析など複数の分野を駆使して、様々なデータから価値や知見を引き出すことです。
分析するツールやアプリケーションによって、データ分析した結果を確認してパターンを明らかにすることで、情報に基づいた洞察や本質を見抜くことができるようにします。
なお、データサイエンスに従事する人のことをデータサイエンティストと言います。
データサイエンスが注目されている理由
![データサイエンスが注目されている背景](https://life-0123.com/wp-content/uploads/2022/04/world-g5e42ea156_1280-800x499.jpg)
昨今、データサイエンスが注目されています。なぜ、これほどまでに注目されているのでしょうか?
データ蓄積が簡単にできるように
インターネットの普及によって、ネットサービスやクラウドなど、インターネット上に容易に低コストで大量のデータを蓄積できるようになりました。
例えば、スマートフォンを1人1台以上持つことにより、スマートフォンからの位置情報や購入履歴や行動パターンなど、様々な情報が膨大な量のデータとして、インターネットクラウド上に蓄積され、活かされています。
なお、全世界に存在するデータの実に90%近くは、過去のたった2年間で生成されたものであると言われており、スピード感のすごさが実感されます。
データの重要性に気づき始めた
多くの企業や組織、個人がデータサイエンス、AI(人工知能)の重要性に気づき始め、多くの分野で活用しています。
これは、業種や規模にかかわらず、いわゆるビッグデータの時代において、競争力をつけて一歩でも先に行きたい、と考えるようになっているのです。
宝の山であるデータをいかに活用して、サービスや顧客満足度向上を実現し、業務効率化させるのか。
今まではこれらのデータを統計的に捉えるだけでしたが、ビッグデータになることで誰が何をしているのか、いつどこへ行ったのかなど、多くの人の行動を知ることができたり、SNSなどから新しいトレンドを発見することができます。
新しいデータの活用によって、企業にとっては自分たちのサービスやビジネスに活かすことができるようになり、競争力の向上ができるようになったのです。
全世界が対象となりビジネスチャンスに
現代の世の中は、5Gや光通信の拡大によりデータ通信速度が大きく上がることで、人・経済・情報のつながりが大きくなっています。
例えば、文字や画像、動画によるSNS活用により、簡単に世界中の人への情報発信ができ、あらゆる情報がリアルタイムに共有できるようになりました。
これは、全世界の人に向けてあらゆるサービスができることが可能になったということです。
個人や組織、企業に限らず、ビジネスチャンスが生まれ、データを活用するためにデータサイエンスが注目され、そして大きな期待が寄せられているのです。
データサイエンスに求められる役割
![データサイエンスに求められる役割](https://life-0123.com/wp-content/uploads/2022/04/business-g86c631bc9_1280-800x448.jpg)
データの重要性についてわかっていただけたと思います。
次に、データサイエンスに求められていることは、主に、世の中の課題を解決すること、そして、ビッグデータの活用から企業への利益貢献につなげることが挙げられます。
世の中の課題解決を進める
データサイエンスは、世の中の課題に対してデータから解決していくことが大いに期待されています。
今まではデータを解析した結果を知ることが中心でしたが、現代ではデータ解析した結果を活用できるシステム、サービスなどの環境が開発され、整い、そして進化を続けています。
例えば、翻訳サイトや掃除ロボットなどは、データサイエンスを駆使した新しい技術開発によって進化し続けており、今後も、介護や医療現場、サービス業などの実にさまざまな場所、場面でデータサイエンスの知見が応用され、便利な世の中になっていくのです。
企業や組織でのビッグデータ活用から利益貢献
データサイエンスには、ビッグデータを活用して事業利益へ貢献することが求められています。
膨大なデータに潜んでいる法則や傾向、解決方法などを発見し、最終的に利益アップにつながるような傾向を特定していくことを期待されているのです。
消費者の行動を詳しくトレース(追跡)したり、現在・未来のトレンドにおける傾向や内容を入手するために、いかに効果的で継続してアプローチをしていくことが重要です。
そして、データ分析の精度を高め、範囲を広げていくことでビッグデータに潜む可能性や将来性を見出し、利益を出していくことが役割となっていくのです。
データサイエンスを担うデータサイエンティストとは
![データサイエンスを担うデータサイエンティストとは](https://life-0123.com/wp-content/uploads/2022/04/laptop-g0e76cb1a7_1280-800x600.jpg)
データサイエンスに関わる人のことをデータサイエンティストと言い、企業などのビッグデータから必要な情報を取捨選択して、厳選したデータを解析していくことで企業や組織にとって利益となる内容を導き出すことを行います。
データサイエンティストに求められるスキル
データサイエンティストとは、ただ単にデータの統計を取るだけではありません。
ITスキルをはじめ、対象のデータを分析する際の数学や統計学が長けていること、データから有益な内容を検出するためのプログラミングスキル、解析するスキルが必要であり、ビジネス化して利益を生み出すような提案するための提案力も必要です。
ITスキル
データサイエンスに必要となるITスキルは次の3つになります。
- データベース(DB)知識
- データを高速処理するためのスキル
- プログラミングスキル
データベース(DB)知識
ビッグデータが格納されているデータベース(DB)の仕組みを理解することが必要になります。
そのDB管理システムを理解し、自由自在に活用できることが必要となります。
データを高速処理するためのスキル
ビッグデータですから、当然膨大な量を扱うことになります。
このデータを継続的に活用するためデータ処理の速度を高速化することが必要となります。
データ解析に何年もかかるようでは話にならないからです。
高速に処理し、分析していくことで、現在、そして未来へつながる分析がいち早く可能となり、あらゆる社会情勢の変化に対応できるのです。
プログラミングスキル
データ解析で必要なプログラミング言語(PythonやR言語など)を使用して、プログラムやアルゴリズムを作成し、解析につなげます。
なお、多くの企業ではPythonが使われていますので、何をしたらいいのかわからないという人には、Pythonの学習から始めることをオススメします。
統計における分析・解析スキル
データサイエンスにおいて、統計処理の手法やデータマイニング手法の知識が必要になります。
そもそも、データ分析では数学が大前提の知識となります。
特に確率・統計、微分積分、行列などの分野は必須の知識であり、データマイニング、機械学習といったデータ分析処理手法を活用します。
そして、データ分析で使用するツールを活用することで誰にでもわかりやすく理解させることが必要になります。
ビジネススキル
データサイエンティストは、データ分析・解析するだけではなく、分析したデータをどのように活用していくのかを企業や組織に提供します。
データを分析した上で、そのデータを活用してビジネスに活かすのです。
ビジネスにおいて、今、何が求められているかという課題を認識し、何をどのように分析すべきか、どのようなデータを使えば課題解決につながるかを決めていくのです。
企業の課題解決を実現するために、ビジネス力を高めることが必要なのです。
データサイエンティストはどのような仕事をするのか
![データサイエンティストはどのような仕事をするのか](https://life-0123.com/wp-content/uploads/2022/04/startup-g8df640c2b_1280-800x571.jpg)
データサイエンティストは、主に次のような仕事をします。
- 問題定義や課題の抽出をする
- データを集積して加工することで分析につなげる
- 課題を可視化して提案する
問題定義や課題を抽出する
企業や組織におけるビジネスの内容を理解した上で問題を解決するため、抱えているビッグデータをどのように活用する必要があるのかという、課題を抽出して何をすべきか決定します。
どのようなビジネスに取り組んでいるのか、競合他社などのとりまく環境はどのようになっているのか、といった、業界知識や企業のビジネスモデル、事業戦略など最低限の知識が必要となります。
データを集積して加工することで分析につなげる
立案した仮説を立証するためにはどのような分析や解析が必要になるのか考えながら、必要なデータを収集します。
収集するデータは、フォーマットなどがバラバラなことが多いため、統合したり整理したりすることで分析できる状態に加工する技術が必要です。
加工するにあたり、大量のデータを効率的に分析するための環境の構築が必要な場合は、データベースの理解やプログラミングが必要となります。
課題を可視化して提案する
データを集積して加工することで分析ができたら、その結果を問題の解決に繋がるように、誰にでもわかるように可視化して、提案します。
あらゆる角度からデータ分析した結果を正しく読み取り、課題解決の提案するうえで、最初に立案した仮説に対する結果を明らかにします。
企業や組織のクライアントはデータサイエンスの専門家ではないので、いかにわかりやすくプレゼンできるかがポイントになります。
分かりやすく相手が理解できるよう分析結果を伝えるプレゼンテーションスキルはもちろんのこと、やコミュニケーションスキルも重要です。
まとめ
データサイエンスは実に可能性を秘めおり、データサイエンスが活用できる範囲の広さとその専門性から、今後もますます期待される分野になります。
データから新たな課題解決ができるようになれば、今までの特定の人による経験や勘に頼らずに、エビデンスに基づいた説得力があり、正確な意思決定を行うことができるようになります。
新しいサービスや製品開発といったビジネスチャンスをつかむことや、データから将来おこることを予測することでトレンドをつかんだり、リスク回避を可能にすることで、あらゆる判断や決断ができるようになるのです。
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