知られざるいびきの真実!睡眠時無呼吸症候群と闘うための秘訣

知られざるいびきの真実!睡眠時無呼吸症候群と闘うための秘訣 睡眠
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夜、静寂に包まれながら眠りに落ちる喜び。しかし、多くの人が経験するいびきは、その幸福な瞬間を揺るがすかもしれません。今回は、いびきの正体に迫り、驚くべき統計と共に、いびきが睡眠障害の兆しとなることも明らかにします。いびきに悩むなら、リスクや最新の対策法を知ることで、より質の高い睡眠を手に入れることができるかもしれません。

  • いびきは多くの人に見られるが、一部は睡眠時無呼吸症候群(OSA)の症状かもしれない
  • OSAは肥満、扁桃腺の大きさ、内分泌系の障害、遺伝などに関連しており、リスクがある
  • いびきによる睡眠障害はCPAP療法が効果的で、ライフスタイル改善も重要
  • いびきの原因として仰向け寝、アルコール摂取が挙げられ、横向き寝やライフスタイル改善が重要
  • いびき対策にはマウスガードや舌保持具、手術などがあり、医師の相談が重要

いびきと睡眠障害の関係

いびきと睡眠障害の関係

成人男性の約57%、女性の約40%がいびきをかくと言われています。このうち約25%は習慣的にいびきをかくようです。また、子供の約10~12%もいびきをかきます。いびき自体は迷惑かもしれませんが無害な現象と考えられています。ただし、人によっては深刻な基礎疾患や睡眠障害を示している場合もあります。

いびきは、鼻の奥にある上気道の一部である鼻咽腔で空気の流れが妨げられたり制限されたりすることで発生します。いびきの音は、軽くてほとんど聞こえないものから、重くて耳障りなものまでさまざまですが、気道の組織が動いて互いにぶつかることによって発生します。

いびきをする人は、睡眠中に窒息したり、息苦しくなったりする睡眠関連呼吸障害である睡眠時無呼吸症候群かもしれません。いびきは上気道の呼吸活動を制限する物理的な障害に起因する閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の主な症状と考えられています。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群の症状

成人のおよそ2~9%が閉塞性睡眠時無呼吸症候群を患っていると言われています。気流が完全に失われる無呼吸、気流が減少する低呼吸があります。無呼吸と低呼吸は、軽度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群患者では1時間あたり5~15回、中等度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群患者では1時間あたり16~30回、重度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群患者では1時間あたり30回以上発生します。

1回の無呼吸が通常30秒以上続くことを考えると、軽度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群であっても、睡眠者やベッドを共にする人に障害をもたらす可能性があります。いびきは、無呼吸-低呼吸に付随する場合もあれば、夜間に単独で発生する場合もあります。また、十分な休息がとれていないことによる日中の過度の眠気も、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の症状です。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群のリスク

閉塞性睡眠時無呼吸症候群のリスクには以下のことがあります。

肥満

肥満の人は、首の周りに脂肪が蓄積し、上気道が制限されるため、閉塞性睡眠時無呼吸症候群になりやすいと言われています。

扁桃腺やアデノイドが大きくなる

扁桃腺とアデノイドは、上気道の周囲にあるため、大きくなると上気道を塞いでしまいます。閉塞性睡眠時無呼吸症候群の多くの子供たちは、扁桃腺やアデノイドを取り除くことで症状を軽減することができます。

内分泌系の障害

内分泌系は睡眠中の呼吸を妨げるホルモンを分泌しています。甲状腺ホルモンが少ない甲状腺機能低下症や、成長ホルモンが多くなる先端巨大症は、いずれも睡眠時無呼吸症候群と関連があるとされています。テストステロンの分泌が低下する性腺機能低下症は、テストステロン補充療法を行うと、男性の睡眠時無呼吸症候群を悪化させる可能性があります。

遺伝的な症候群

一部の遺伝的症候群は、顔や顎の構造に影響し、気道の制限につながります。例えば、口唇裂、口蓋裂、ダウン症、先天性中枢性低換気症候群などがあります。

1時間に5回以上の無呼吸-低呼吸の検査に基づき、男性の約24%、女性の約7%が睡眠時無呼吸症候群を患っていると言われています。肥満の人や高齢者は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群のリスクが高いと考えられています。また、寝る前のアルコール摂取や鎮静剤の服用は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の症状を悪化させると考えられています。

いびきの原因と睡眠障害

脳が呼吸を制御する筋肉に正しく信号を送ることができない場合に起こる中枢性睡眠時無呼吸症候群もいびきを生じることがありますが、これはあまり一般的ではありません。また、上気道抵抗症候群という睡眠障害も、気道制限によるいびきの原因となりますが、無呼吸-低呼吸は含まれません。さらに、睡眠関連ブラキシズム(夜間歯ぎしり)は、特に小児でいびきを伴うことがあります。

いびきについて医師に相談するタイミング

睡眠障害は、どんなものでも深刻に受け止める必要があります。もし、自分やパートナーが大きないびきをかくことが気になるのであれば、医師に相談するようにしましょう。閉塞性睡眠時無呼吸症候群の人は、夜間の呼吸を楽にするために、所定の速度で加圧した空気を投与する持続陽圧(CPAP)療法が有効であることが多いようです。

いびきの原因

いびきの原因

いびきは必ずしも睡眠障害があることを示すものではありませんが、本人やパートナーの睡眠を阻害する可能性があります。いびきは、睡眠時無呼吸症候群の症状がない方でも、肥満や高齢と関連があると言われています。その他、いびきの危険因子として以下のようなものがあります。

  • アルコールなどの鎮静剤や睡眠導入剤を摂取
  • 慢性的な鼻づまりや閉塞感
  • あごが比較的小さかったり変位している
  • 妊娠している
  • 閉経後の状態

また、いびきの原因としてよく知られているのが仰向けに寝ることです。仰向けの姿勢は、気道を狭めることで呼吸に影響します。いびきをかく人は、横向きで寝るように勧められることが多いようです。

いびきの治し方

いびきの治し方

ライフスタイルを改善することで、いびきを減らすことができます。例えば、体重を減らす、夜間のアルコールや鎮静剤を避ける、常に仰向けで寝る、などが挙げられます。鼻づまりは呼吸困難の原因となるため、鼻づまり解消薬などで治療することも効果的です。

いびきで受診された人は睡眠時無呼吸症候群の検査を受けることができます。検査では、鼻や口の中に物理的な障害物がないか、また、鼻ポリープ、口蓋垂が高いか狭いか、あごがずれているか、扁桃腺やアデノイドが肥大していないかなどの警告サインをチェックします。

いびき防止用マウスガードは、一部の人に効果があります。舌保持具(TRD)は、舌の周囲をシールして固定する装置です。睡眠時に舌が喉の奥に落ちやすい人は、この装置でいびきを軽減することができます。下顎骨前進装置(MAD)は、舌と顎を物理的に前方に移動させ、空気の流れを最大化させます。

場合によっては、手術が勧められることもあります。口蓋垂口蓋裂形成術では、患者の口蓋垂、口蓋、咽頭壁を切除し、上気道のためのスペースを確保します。

まとめ

いびきは私たちの日常に潜む小さな問題かもしれませんが、その背後には重要なサインが隠れています。肥満や遺伝、さまざまな要因がいびきを引き起こす可能性があります。いびきのリスクや閉塞性睡眠時無呼吸症候群の関連性を知り、質の高い睡眠に向けての手助けとなる情報を提供しました。

おわりに

良質な睡眠は私たちの健康と幸福に直結しています。いびきに悩む方も、その背後にある問題を知り、最新の対策法を取り入れることで、静かで安らぎに満ちた夜を手に入れることができます。自分の睡眠状態を大切にし、健やかな毎日を迎えましょう。

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