ベッドを使わずに床に布団を敷いて寝る理由は人それぞれですね。痛みを和らげるため、健康を増進するため、より良い睡眠を得るために、より硬い表面で寝てみたいという人もいます。
床に布団を敷いて寝ることは、ベッドを使っていた人からすると大きな変化になりますが、多くのメリットが得られる場合もあるのです。
床に布団を敷いて寝ることのメリット
床に布団を敷いて寝ることのメリットは、健康面や快適性など、さまざまな可能性があります。
背中の痛みを和らげる
腰痛持ちの人にとっては床に布団を敷いて寝ることで、腰痛が緩和されることがあります。腰痛持ちの人は、軽くクッション性のある床も含めた常に固い表面で寝ることが勧められています。
しかし、妊娠による腰痛を含め、腰痛持ちの人によっては床で寝ると腰痛になったり、腰痛が悪化したりする可能性もありますので注意しましょう。
落ちることがない
ベッドから落ちて怪我をする危険性のある人は、床に布団を敷いて寝てみるのもよいでしょう。特に、てんかんの人の中には寝ている間に発作が起きる方もいるので、怪我をしないように床で寝るほうが安心です。
てんかんの約10~15%は、睡眠中に発作が起こります。睡眠関連てんかんの人では、毎晩何回か発作が起こることが多いので薬物療法が行われます。
治療によってすべての発作を防ぐことができない場合、転倒による怪我の可能性を減らすために、床にマットレスを敷いて寝ることを勧められることがあります。また、睡眠関連てんかんの人は、夜間だけでなく昼寝の際にも発作を起こすことがあるため、昼寝の際にも適用されることがあります。
室温を保つ
眠っている間は、体内の温度を快適に保つ能力が異なるため、夜間の暖めすぎは睡眠に影響します。床に布団を敷いて寝ることのメリットは、涼しさを保つことができることです。
睡眠に理想的な温度は19~22度です。住宅の構造や暖房方法によっては、寝室の温度はベッドの高さより床の方が9度も低くなることがあります。床に布団を敷いて寝ることは、最高の睡眠を得るための適温を見つける方法となります。
夜間の冷えすぎは睡眠にも影響します。自分に合った温度と寝床を見つけるために、試してみましょう。
床に布団を敷いて寝ることのリスク
床に布団を敷いて寝ることはリスクも伴います。例えば、運動が苦手な人やアレルギー体質の人など、特定の人たちに関連するリスクもありますし、場所や環境によるリスクもあります。
腰痛が悪化する可能性がある
床に布団を敷いて寝ると腰痛が和らぐという人もいますが、床で寝るとかえって痛みがひどくなる危険性もあります。また、床で寝ると、体の他の部分にも痛みや不快感が生じ、睡眠の質が妨げられる可能性があります。
人によっては起き上がるのが難しい
高齢者を含め移動するのに問題がある人は、怪我のリスクも高くなる可能性があります。床から立ち上がるのはベッドから出るよりも難しく、高齢者や運動機能に問題のある人の多くはベッドから一人で出るのが難しいかもしれません。高齢者の場合、骨の強度が低下しているため、転倒すると骨折しやすく危険が伴います。
アレルゲンを浴びてしまう
寝室の床には、ペットの毛、ダニ、カビなど、アレルギーを誘発する物質がたくさんあります。特にカーペットの床はたくさんあります。アレルギー症状の多くは夜間に悪化する傾向があるため、床で寝ることでさらにアレルゲンにさらされることになり、睡眠の質を低下させることがあります。
床に布団を敷いて寝るときに気をつけること
ベッドから床に布団を敷いて寝ることについて、次のようなことに気をつけるようにしましょう。
床を清潔に保つ
定期的に床を掃除したり、掃除機をかけることで、夜間に吸い込むアレルゲンの量を減らすようにしましょう。
寝る姿勢をいろいろ試してみる
腰痛持ちでも横向きで寝るのが良い人もいれば、仰向けで寝るのが良い人もいます。床で寝る場合は、いつもと違う姿勢の方が快適かもしれません。
自分の頭に合った枕を使う
最適な睡眠の質を得るためには、首の筋肉を十分にサポートし、背骨の位置を整える必要があります。睡眠時の姿勢を変えると、適切なサポートが得られず、首が痛くなることがあります。
枕で寝る姿勢を整える
マットレスがない場合、枕を使って背中や膝、骨盤をさらにサポートする必要があります。これは、腰痛を軽減するために重要な睡眠の姿勢を改善することができます。
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