自分を愛することは、幸せや満足を得るための重要な要素だと考えられています。愛している自分とは誰のことなのか、愛するべき自分とはどう違うのか。同じ人間なのですが分割された自己が問題になります。分裂した自己が、内なる葛藤を引き起こしているのです。
対立しているとき、時には良い選択をすることもありますが、保証はありません。内なる葛藤や混乱を抱えたまま生活した結果、不安や否定、危機に際しての対処への恐れ、受動性、他者への依存につながることが多いのです。
自己愛で内なる葛藤から逃れる
感情的に安定した人は自信と自立を感じます。正しい決断をすることに、より信頼を寄せているのです。さらに重要なのは、自己判断が少なくなることです。やってはいけないとわかっていることをやってしまったときに、自分を責めたり、突然「自分が嫌いだ」と言ったりするのは、自己判断が表に出ている状態です。自己判断があると自己愛は生まれません。気分が良くなったり悪くなったりと不安定な状態です。
日常の自己は矛盾に満ちてる
自分という言葉がエゴの人格を意味するのではありません。自己愛について間違った印象を持つと、うぬぼれや自己満足に陥ってしまいます。これは、エゴがその根底にある不安を隠すために、見せかけの自己愛であるときに起こります。エゴは、常に自分の傾向に基づいて、どちらか一方を選択しようとします。その傾向は、願い、恐れ、欲望、意見、希望、信念の流れの中で常に変化しています。エゴを中心に考えると、自己は過去からの経験の蓄積です。経験にはポジティブなものとネガティブなものがあるので、日常の自己は矛盾に満ちていて、愛することができません。
問題は自尊心ではない
問題は自尊心ではないと理解することです。健全な自己価値観を持つことは良いことです。仕事では、良い仕事をすることで自己価値を享受できますが、仕事を失った途端に自己価値が崩壊し、うつ病や低い自尊心になることがよくあります。
真の自己愛に至る
真の自己愛に至るには、もう一歩踏み込む必要があります。問題の自己は、より深い意識のレベルで発見され、そこで本当の自分を体験することができます。それは、エゴや日常の自分よりも深いところにあります。真の自己は、源から立ち上がる創造的な知性の流れからそのアイデンティティを得ます。まさに源流には無限の気づきの場があり、ここで創造的な知性が生まれます。
本当の自分として人生を体験する
何らかの衝動が心に流れ込むと、私たちはそれに「私は、私に、私の」という言葉をくっつけます。その衝動に同調するのです。創造的な知性の衝動は、愛、思いやり、洞察力、美、創造性、知性、至福、あるいは自己の成長をもたらします。それらの衝動はすべて、エゴを排して経験した純粋な意識に端を発しています。しかし、どのような衝動であっても、それと同調すれば真の自己と接触していることになります。
今までの人生で本当の自分を垣間見ることができたのであれば、愛に溢れ、美しく、至福に満ち、インスピレーションを感じる瞬間は、本当の自分として人生を体験している確かなサインになるのです。
真の自己が存在することを知る
本当の自分とのつながりが壊れているのは、私たちがエゴや日常の自分に焦点を当てるよう条件づけられているからです。それは、本当の自分が話したり、考えたり、感じたりしているのではありません。考え、話し、感じているのは、自分の歴史であり、過去の創造物なのです。
ネガティブな考えや自己判断の瞬間、嫌な記憶などを意識して、それらが本当の自分ではないことを知ることができるのです。ネガティブなことや自己判断にあまり注意を払わず、愛、美、思いやり、創造性、その他、本当の自分から来る衝動にもっと注意を払ったら、どうなるでしょうか？
真の自己に注意を向ける
真の自己に注意を向けるだけで、時間が経つにつれて、真の自己に近づいていくことに気づきます。心は自然に、より多くの愛や至福、そして源から流れ出るすべてのものを欲するようになります。
精神的な道とは、自分の心が行きたいところに行くようにすることであり、それ以上のことはないのです。そうすれば、すべての愛が自己の愛であることがはっきりとわかるでしょう。エゴのレンズではなく、至福の意識のレンズを通して見るので、自分の子供、パートナー、友人などをより一層愛するようになります。真の自己が存在することを知ることは、個人的な進化の大きなステップとなります。
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