体調や身体全体を利用して効率よく覚えるための記憶法とは

体調や身体全体を利用して効率よく覚えるための記憶法とは 勉強法
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大量の情報を憶えたいと思ってもなかなか憶えられない、そもそも憶える気力が出てこない、など悩んでいませんか?

見て憶えるだけでなく身体全身を使って覚えることで記憶量が増えるのです。

そんな記憶法について解説します。

核となる記憶から関連した知識が増大する

核となる記憶から関連した知識が増大する

記憶したいと思ってもなかなか進まないことで悩んでいないでしょうか?

少し視点を変えるだけで記憶力が上がるのです。

記憶するためには核となる知識や情報が必要です。

その知識と新しい情報を結びつけることで効果的に長期間記憶できます。

確実な核となる記憶から雪だるま式に知識が増える

一般的に専門家と呼ばれる人は、自分の専門のことについて明確な記憶を保持しています。

例えば、囲碁や将棋のプロは、何年も前の棋譜を、いともたやすく復元してみせます。
また、画家は会った人の服装や特徴を実によく憶えていて画布に再現します。

ただ、すべての一流である人が記憶力においても特別な能力をもっているというわけではありません

プロがアマチュアの想像を絶する記憶力を発揮するのは、実は、プロの頭の中にある確固たる記憶があるからです。

そのために、新しい情報が入ってきたときに確実な知識と結び付けることで的確に位置づけることができるのです。

偉大な音楽家であるモーツァルトは、子供のころに他人の家で聴いた曲を自分の家に戻ってからそっくりそのまま演奏した、と伝えられています。
天才だからと言ってしまえばそれまでなのですが、モーツァルトの場合も、すでに音楽に関する正確な知識があったからこそ、それができたのでしょう。

このように記憶というものは、しっかりした核があれば、雪ダルマ式に増えていくものです。

知識の関連づけが応用力につながる

試験で出題者が問題を考えるときは、その問題に応用できそうな過去の知識や経験をいろいろと連想するものです。

ただ単に知識の断片ではなく、さまざまの知識や経験の組合わせをすることで、作成する問題の見通しがついてくるのです。

だから、問題を解く側も知識と知識の間の関連づけをしながら、さまざまな情報を結びつけておけば、正解できる確率が高くなるのです。

記憶をするときから、この知識のネットワークづくりができていれば、思い出すときにも、関連された知識がネットワークと一緒に引き出されて、記憶を有効に働かせることができるのです。

科学的な記憶法で憶えることで長時間の記憶にする

記憶とは、自分が経験したことが身体のいろいろな部分に残す痕跡によって起こる現象、と言われたりします。

心理学ではさまざまな実験などによって、記憶のメカニズムが明らかになってきています。

記憶痕跡は足跡とは違い、時間がたてば消えてしまったり、なくなるというものではありません。

例えば、子どものころのことをつい昨日のことのように憶えていたり、ショックを受けたことは長い期間憶えていたりします。
一方で、つい数分前には憶えていたことを忘れてしまったりすることも珍しくありません。

つまり、記憶痕跡が薄れ、変容し、混乱するのは、記憶したときの条件や記憶材料、記憶内容によるわけです。

ですから、記憶する際に記憶痕跡が薄れたり変容したり混乱するのを防ぎ、痕跡を保持できるような憶え方をすれば、かなり強固な記憶を造ることができるのです。

記憶には、ある種の法則性が認められます。

この科学的な法則性を正しくつかめば、実践のうえでも科学的に対処する道が開けてくるのです。

身体全体を利用して記憶力を最大限に高める

身体全体を利用して記憶力を最大限に高める

暗記するのに黙読だけだとなかなか記憶に残らないですね。

楽な勉強法かもしれませんが、脳に残りにくいものです。

そんなときは身体全身を使ってみましょう。

目だけでなく身体のあらゆる部分を使って上手に記憶する方法を解説します。

書くことは頭だけでなく手にも記憶させる

記憶には、すべての感覚がフルに利用されています。

視覚や聴覚ばかりでなく、触覚、味覚、嗅覚のほか、運動感覚、圧覚、痛覚など、すべての感覚が記憶の手がかりになってくれます。

なかでも、手は指先の圧覚や運動感覚、指先の動きなどの感覚を含んでいます。

勉強では、記憶すべきものが筆記用具を通して手と接している関係から、記憶にとって、とくに重要な感覚装置となっているのです。

例えば、英単語が思い出せないと頭で忘れてしまっていたとしても、手によって単語のスペルを思い出したりします。
これは、単語を憶えるときに、指でスペルをなぞったり、直接紙に何度も書いたときの記憶が、手に保存されているためです。

外国語の単語にかぎらず、漢字を憶えるときにも、頭だけで憶えようとせず、紙に何度も書きながら手に憶えさせておくと、思い出すときに役に立ってくれます。

一見、効率的ではないように思えますが、記憶を確実にするためには、急がば回れということで、手にも記憶させるのです。

声を出して読むことで口に憶えさせる

憶えるときにその内容を声に出すと、舌や喉の感覚が動員されて記憶の手がかりとなるばかりでなく、自分の耳に達する声を聞くことができ、抑揚や声の大小までも記憶の助けになってくれます。

英単語を憶えるときには、黙読で憶えるよりも、音読で声に出して憶えたほうが、はるかに記憶できる単語数が増えるのです。

身体の動きに合わせてリズムで憶える

人間は何かものを考えるとき、無意識のうちに指で机やイスの腕をトントンたたいたりすることがあります。

これが癖になって、トントンという音がないと、物事を考えられなくなる人もいるほどです。

このように、一定の間隔で繰り返されるリズムは神経を集中させるのに役立ちます。

現代は聴視覚の時代であり、聴覚が大きく発達して、視覚と連合し、リズム感という感覚に合わせることで記憶する量が増えるのです。

コンディションの波をつかんで効率よく記憶する方法

コンディションの波をつかんで効率よく記憶する方法

勉強するときって気分が乗らないとはかどらないですよね。

そんなときに勉強しても時間ばかりが無駄に過ぎてしまうもの。

そんな体調を考慮したうえで調子のいいときに記憶させるようにしたいものです。

そのときに、記憶のコツをつかむと短時間で頭に入ってきます。

憶えたいときに集中して憶える

記憶するには波があるということを、誰しも経験していることだと思います。

スイスイと憶えられるときもあれば、憶えようとする意欲さえ湧いてこないときもあったり。

意欲が落ち込んでいるときには、いかに状況が切迫していたとしても、気があせるばかりです。

一方で、気分よく乗っているときには、何かに導かれるように憶えてしまうものです。

憶えようとする意欲が落ち込んでいるときは、次の意欲がくる高まりに備えるようにしましょう。

憶えられる意欲が湧いてきたときに、一気に集中して憶えるとそれだけ記憶が定着します。

時間帯による気分の波もある

普通であれば、人間は朝起きて夜眠ることになっていますが、頭の働きには、また別のリズムがあると考えられます。

これは人によって異なるものですから、記憶を効果的にするためには、自分の頭のリズムを発見することが大切です。

細かい時間まではわからないとしても、人間の頭のリズムは、大きく分けて夜型と朝型になります。

一夜漬けで憶える場合には、夜型の人なら、真夜中に集中的に憶えて、朝は眠るようにし、朝型の人は、まず眠って十分調子を整え、早朝に一気にやるのが効率的な勉強法になります。

アクビや背伸びは記憶を促進する

日本では人前でアクビをすると、失礼だと嫌な顔をされることが多いですね。

相手の話に飽きてしまったという意思表示と思われてしまうからです。

そのアクビですが、悪いことばかりではありません。

アクビや背伸びには、頭をすっきりさせる効果があります

脳幹部の網様体という部分が、頭をぼんやりさせたり、すっきりさせたりする機能を担当しているのですが、アクビや背伸びは、筋肉を一時的に緊張させ、この網様体に適度な刺激を与えて、頭脳の働きを活性化させるのです。

動物が眠りからさめると、背中をもちあげたり、大きくアクビをしたりしますが、これも同じ理由からなのです。

勉強のときにも、記憶の速度が鈍ってきたり、間違いが多くなったら、積極的に大きなアクビをして背中を伸ばすようにしましょう。

他に人がいなければ遠慮することもないのですから。

まとめ

核となる記憶から関連した知識が増大する
・確実な核となる記憶があれば関連した知識がどんどん増えていく
・記憶した知識の関連性を持たせることで思い出しやすくなる
・自分なりに記憶の法則性をつかむことで強固な記憶を造ることができる

身体全体を利用して記憶力を最大限に高める
・書くことによって頭だけでなく手にも記憶させることができて思い出しやすくなる
・声を出して読むことで口に憶えさせることができる
・身体の動きに合わせたリズムは神経を集中させるのに役立つ

コンディションの波をつかんで効率よく記憶する方法
・憶えられる意欲が湧いてきたときに一気に集中して憶える
・記憶を効果的にするために自分の頭のリズムを発見することが大切
・アクビや背伸びは頭をすっきりさせて記憶を促進する

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