時間や場所や体調を理解することで記憶力を高める

時間や場所や体調を理解することで記憶力を高める 勉強法
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通勤通学で満員電車になると気持ちが落ち込んだりしますね。毎日苦しいなぁと思いながら目的の駅まで我慢するのですが、実はこの時間は記憶にはとても有効だったりするのです。つらい時間を充実した時間に変える方法あるので詳しくお伝えします。

空腹時や食事直後は記憶力が落ちる

いかに試験直前だからとか、一夜づけで憶え込まなければないからといって、食事をしながら勉強するのは、やめたいものです。

食事の直後には、脳を含む身体全体の活動レベルが低下します。

脳細胞の活動が衰えているときに勉強してもそこまで効果が出にくいです。

お腹の調子が落着き、血液が胃から脳に環流してくるのを待つようにしましょう。

だから、食事中や食事直後は身体を休めて頭も使わずにいることがエネルギーの貯蔵につながり、結局は記憶にプラスになります。

また、空腹のときも記憶力が低下します。

一般的に、動物は空腹になると落着きがなくなって集中力が低下します。

その結果、フラフラ動き出してエサにぶつかる確率が高くなるのですが、記憶にとっては最悪の状態なのです。

このように、満腹と空腹は記憶を妨げるので、一夜漬けで暗記が必要なときは、夜食などの休憩時間を絞って、その他の時間は勉強に熱中するパターンをつくると、能率的な憶え方ができます。

重要なものは勉強時間の最初と最後に憶える

勉強時間の最初と最後にやったものはよく憶えているのに、途中の時間で憶えたことは忘れてしまっていることが多かったりします。

アルファベット順で英単語帳を作って記憶するとき、最初のAとかBあたりはよく憶えているのに、MとかNになるとあいまいになり、YとかZなると鮮明に記憶しているといった感じです。

あるアメリカの心理学者が、12の単語を並べて、どの位置にある言葉がもっとも間違いやすいかを調べたことがあります。

それによると、誤りがほとんどないのが1番目の単語で、以下誤りは多くなり、7~8番目で頂点に達し、それから急激に誤りが少なくなって、12番目は、2番目の次に誤りが少なくなることが確かめられました。

どうしてこのようなことが起こるのかといえば、心理学では、記憶した痕跡が互いに抑制するからだと考えられています。

まず、順向抑制という先に憶えた痕跡が後のものを抑制し、さらに後から似たようなものを憶えると、逆に前の痕跡を抑制する逆向抑制がこれに加わって、互いに記憶を消し合ってしまうのです。

ところが、系列の最初に憶えたものは、逆向抑制はあっても、その前に何も記憶していないので順向抑制は働きません。

また、最後に憶えたものは逆に順向抑制は受けても逆向抑制は受けないわけです。

中間のものが二重の抑制を受けて記憶に残らないのに対して、前後に憶えたものが鮮やかに記憶されるのは、このような記憶のメカニズムがあるからです。

この原理を使って、最初から憶える方法、途中から出発する方法、あるいは最後から逆にやる方法などを織りまぜると、この効果のマイナスを消すことができ、まんべんなく記憶できるようになります。

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満員電車やバスの中は絶好の暗記場所

知らない人の集団の中では、ひとりでいるときよりもかえって意外な孤独さを感じるものです。

周囲の人間が自分とは無関係なだけでなく、周りの人の会話も自分とは関係のないことばかりです。

たしかに、物理的には窮屈でうるさくても、自分と関係のない場所となると、人の関心は、自分の内部に向かいがちになります。

こうなると満員電車やバスの中の孤独は、勉強にとっては逆に絶好のチャンスになります。

とりわけ、英語の単語、歴史の年代といった暗記物は、集中力が必要ですから、外によって気を散らされない環境を利用することができます。

しかも、小説を読むのと違って、頻繁にページを繰る必要がないことも、暗記物が満員電車向きであることを示しています。

また、下車駅がひとつの区切り、つまりゴールとなる利点もあります。

下車駅が近づくにつれて集中力が増し、ゴールを意識しながら暗記すれば、さらに能率アップにつながります。

まとめ

・満腹と空腹は記憶を妨げるので休憩と勉強に集中して記憶によい環境を作る
・特に重要な内容は勉強時間の最初と最後に憶えるようにする
・孤独な移動時間は絶好の暗記できる時間なので有効活用する

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