コーチングでは、本人を深く理解し、それに合わせることが成功のカギとなります。
セルフコーチングの場合も同じで、まず最初に、改めて自分を見つめ直すことが大切です。
先入観や主観は捨て、冷静に考えてみましょう。
自分を知るための項目をリストアップする
深い自己理解のためには、自分にいろいろなことを問いかけをしましょう。
例えば、深く記憶に残っているできごとは何か、そのとき自分はどう行動したか、何を感じたか、など。
経験や事実だけでなく、どうなりたいと思っているか、また、得意なことや夢中になれることは何か、など、色々な角度から考えてください。
ただ漠然と考えるだけでなく、書き出してみると効果的
自分への質問を考えた後に自分でその質問に答える、という形でプロセスを分けるようにしましょう。
書き出したリストを通じて、自分を分析していくのです。
自分の分析する項目
・適格な分野と不適格な分野
・思考パターン
・考え方の傾向
・行動特性
セルフコーチングは客観視しながら考える
冷静に自己分析をすることがセルフコーチングの土台になります。
決して感情的にならず、冷静に、合理的に考えるよう努力してください。
ただし、どう感じたか、どう思っているか、といった内面的な部分にも目を当てることが大切で、他人事のように考えないようにしましょう。
事実をベースに考える
客観的に考えるためには、どのような場面で何をしたか、といった事実をベースに考えるようにすることが効果的です。
このときに本当はどうしたかったか、どのように思ったか、ということも考えることが必要です。
感情的にならず、役割を分ける
あれこれと思い出したり、考えたりしていると、だんだん感情的になってくる可能性があるので気をつけましょう。
感情的になってきたと思ったら、少し中断し、冷静になってから再び取り組むようにします。
セルフコーチングを行うときには、コーチする側・される側を、意識して分けるようにしましょう。
そして、どちら側で考えるときにも冷静になることが大切です。
自己理解で欠点や失敗ばかり思い浮かぶ場合は長所も探す
コーチングは、本人を全面的に受け入れ、承認することから始まります。
コーチが本人を承認するというのは、いくら欠点があってもそれでよいと認める、ということではなく、良い点に目を向け、成長する可能性を信じて、受け入れるという意味です。
欠点がいくらあっても、その成長を信じ、味方に立つことがコーチの役目です。
長所を見つけるように視点を変える
それでも、人は誰でも長所を持っているはずで、欠点だけということはありません。
長所を見つけて伸ばすのもコーチングの狙いになります。
閉塞感から抜け出すためにセルフコーチングを行っているようなケースでは、ネガティブになっていることが多いものです。
このようなときは、悪い点ばかり目につくもので、努めて気持ちを切り替えることが必要になります。
良い点が思いつかないときには、今まで人に喜ばれたことや褒められたことを振り返ってみるようにしましょう。
また、仕事の面ばかり考えていたのであれば、視点を変えるようにして、様々な角度から見直してみるようにしましょう。
自己理解における過去の失敗は自分事として考える
うまくいかなかったことなどの失敗を思い返してみるとき、自分の責任ではないと思っても、対象外としないようにしましょう。
直接の責任はなくても、やはり失敗事例のひとつになります。
失敗を予測できなかった、失敗すると思っても反対できなかった、など、何かしら参考になることがあるはずです。
周囲のことはさておき、自分自身について考えるようにしましょう。
そして、うまくいったケースについても、同じように考えてみましょう。
ただ単に、運が良かった、偶然できた、では得るところがありません。
自分が何をしたか、そのときにどう思ったか、などを考えてみるようにしましょう。
振り返りから自己理解を深める
こうした振り返りから、次のように自分の考えや行動を分析してみましょう。
分析する項目例
・何を思ってそうするのか
・どんな状況でどう行動するか
・どんな結果に終わるか
・後で何を感じるか
自己理解では様々な角度から適切な問いかけをする
コーチングにおいては、適切な設問をすることはとても重要なことです。
セルフコーチングでも、様々な角度から、たくさんの問いかけをしてみましょう。
ただし、どうしていつもうまくいかないんだろう、というような答えのない質問では、進展がありません。
答えのない問いかけは、意識して避けるようにしましょう。
閉塞感に陥っているときには、こうした設問をしがちです。
同じところをぐるぐると回っているように感じたら、すぐに考えるのを止めて、次の設問に移るようにしましょう。
自分を知るための質問例
他にも、自分を知るための問はいろいろあります。
その一部を次に挙げます。
自分への質問例
・どんなことに対する関心が高いか
・誰と、どんなタイプの人と気が合うか
・言われると嬉しい言葉は何か
・嫌いなことは何か
・チーム内ではどのような立ち位置になるか
まとめ
コーチングで成果を上げるためには、コーチが本人を十分に理解することが大切になります。
セルフコーチングの場合も同じで、改めて自分を見直し、理解して、受け入れるようにしましょう。
個々の事象や今の状態を良しとするのではなく、自分という存在を認めて可能性を信じるということです。
これができてこそ、目標に向かって努力する、やる気が生まれるのです。
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