自分に励ましの言葉を言い聞かせることは、ポジティブシンキングと呼ばれる心理的なテクニックです。ポジティブシンキングとは、自分の考え方や感情を肯定的に捉えることで、ストレスや不安を軽減し、自己効力感や幸福感を高めることです。
ポジティブシンキングは、ビジネスでも有効に使えます。たとえば、失敗や挫折を経験したときに、それを学びや成長の機会と捉えることで、次に向けて前向きに行動できます。
- 絶望的な状況から抜け出す方法は、自分の感情・思考・行動・環境・サポートを変えること
- 自分の感情を認めることで、自分に優しくなれること
- 自分の思考をチェックすることで、ネガティブな思考を修正できること
- 自分の行動を変えることで、自分の目標や価値に沿った行動ができること
- 自分のサポートを求めることで、自分の状況を改善するための協力や支援が得られること
1.自分の感情を認める
感情を無視しない
絶望的な状況に陥ったとき、多くの人は自分の感情を無視したり、隠したりしようとします。
しかし、これは逆効果です。感情は無視しても消えません。むしろ、抑圧された感情は内側で膨らんでいき、爆発する可能性があります。
感情を表現する
感情を無視しないでください。感情は自分の内面から発せられるメッセージです。それを受け取って、表現してください。
感情を表現する方法は人それぞれですが、以下のような方法があります。
- 日記や手紙に書く
- 友人や家族に話す
- 泣く
- スポーツや趣味に没頭する
- 音楽や映画を楽しむ
感情を表現することで、自分の気持ちに気づきやすくなります。また、感情の強さや持続時間が減少することもあります。
感情を受け入れる
感情を表現したら、次は自分の感情を受け入れてください。
このとき、自分の感情に対して否定的になったり、自己嫌悪に陥ったりしないでください。
感情は正しいものでも間違ったものでもありません。感情は自分の心の状態を反映しているだけです。
感情を受け入れることで、自分に対する優しさや理解が生まれますし、感情をコントロールしようとする必要がなくなり、ストレスが軽減されます。
2.自分の思考をチェックする
思考のパターンを見つける
絶望的な状況に陥ったとき、多くの人はネガティブな思考に支配されます。
ネガティブな思考とは、自分や他人、状況に対して否定的な判断や予測をすることです。
たとえば、以下のような思考があります。
- 自分はダメだ
- だれも助けてくれない
- どうせうまくいかない
- これ以上悪くなるだけだ
ネガティブな思考は、自分の気持ちや行動に大きな影響を与えます。ネガティブな思考に囚われると、自信や希望が失われ、やる気や活力が低下します。
思考の歪みを見つける
ネガティブな思考は、現実を正しく捉えているとは限りません。実は、ネガティブな思考には「思考の歪み」と呼ばれる誤った論理や偏見が含まれていることが多いです。
思考の歪みとは、客観的な事実に基づかず、主観的な感情や先入観によって判断することです。
以下のような思考の歪みがあります。
- すべてか無し(二分法的思考):中間的なグレーの部分を無視して、物事を極端に白か黒かで判断すること。
- 過度の一般化:一つの出来事や例からすべてに当てはめて判断すること。
- 心理学者の読心術:他人の気持ちや考えを根拠もなく推測すること。
- マイナスのフィルター:良いことや成功したことを無視して、悪いことや失敗したことだけに注目すること。
- 責任の過剰化:自分がコントロールできないことに対しても責任を感じたり、自分を責めたりすること。
思考の歪みは、自分に不利な方向に働きます。思考の歪みに気づくことで、ネガティブな思考を修正することができます。
思考の挑戦をする
思考の歪みに気づいたら、次はその思考に挑戦してみましょう。
思考の挑戦とは、自分のネガティブな思考に対して疑問を投げかけたり、反証を探したりすることです。
たとえば、「自分はダメだ」というネガティブな思考に対して、以下のような質問や反論ができます。
- 自分はダメだというのは事実ですか?どうやって判断していますか?
- 自分はダメだという根拠や証拠は何ですか?自分の長所や成功したことはありませんか?
- 自分はダメだというのは常に正しいですか?自分がダメだと感じる状況や条件は何ですか?
- 自分はダメだというのは他の人も同じように考えますか?自分を尊敬や愛してくれる人はいますか?
- 自分はダメだというのは自分にとって有益ですか?自分の気持ちや行動にどんな影響を与えますか?
- 自分はダメだというのを変えるとどうなりますか?自分は何ができるようになりますか?
これらの質問や反論をすることで、自分のネガティブな思考が正しくないことや、自分に不利なことに気づくことができます。そして、より現実的で建設的な思考に置き換えることができます。
「自分はダメだ」というネガティブな思考を、「自分は完璧ではないけれど、良い点も悪い点もある人間だ」というポジティブな思考に置き換えることができます。
3.自分の行動を変える
行動のパターンを見つける
絶望的な状況に陥ったとき、多くの人は消極的な行動に陥ります。
消極的な行動とは、自分の目標や価値に沿わない行動や、自分の能力や可能性を制限する行動であり、以下のような行動があります。
- 引きこもる
- 逃げる
- 諦める
- 攻撃する
- 過食する
- 飲酒する
消極的な行動は、一時的に気分を紛らわせることができますが、長期的に見ると、自分の状況を悪化させたり、新たな問題を引き起こしたりします。
行動の影響を見つける
消極的な行動に陥っている場合、その行動が自分にどんな影響を与えているかを見つめ直す必要があります。
消極的な行動がもたらす影響は、以下のようなものがあります。
- 自己肯定感や自信が低下する
- 健康や体調が悪化する
- 人間関係やコミュニケーションが困難になる
- 職業やキャリアに支障が出る
- 経済的な問題や負債が増える
消極的な行動の影響に気づくことで、自分の行動を変える必要性や動機が高まります。
行動の目標を設定する
消極的な行動を変えるためには、具体的で達成可能な行動の目標を設定することが重要です。
行動の目標とは、自分がどのような行動をしたいか、どのような結果を得たいかを明確にすることです。
行動の目標を設定するときには、以下のようなポイントに注意しましょう。
- 自分の目標や価値に沿った行動を選ぶ
- 小さくても良いから確実にできる行動を選ぶ
- 期限や頻度や量などを具体的に決める
- 行動の進捗や成果を記録する
- 行動したことや達成したことを自分で褒める
4.自分の環境を変える
環境のパターンを見つける
絶望的な状況に陥ったとき、多くの人は自分の環境に不満や不安を抱きます。
環境とは、自分が住んだり働いたり遊んだりする場所や人や物のことで、自分の感情や思考や行動に大きな影響を与えます。
たとえば、以下のような環境があります。
- 汚い部屋
- 騒音が多い街
- 暴力的な家族
- 陰湿な職場
- 悪影響を及ぼす友人
これらの環境は、自分の気持ちや考え方や生活習慣を悪化させたり、ストレスや不安を増加させたりします。
環境の改善を見つける
自分の環境に不満や不安がある場合、その環境を改善する方法を探す必要があります。
環境を改善する方法は、以下のようなものがあります。
環境から離れる
自分が嫌な場所や人や物から距離を置くことで、ストレスや不安を減らすことができます。
部屋を引っ越す、仕事を辞める、友人と縁を切るなどの方法がありますが、コストやリスクが高い場合もあります。
環境から離れるだけでは、根本的な問題は解決されません。
環境に適応する
自分が嫌な場所や人や物に対して、自分の態度や見方を変えることで、ストレスや不安を軽減することができます。
部屋を掃除する、街の良い点を見つける、家族や職場の人とコミュニケーションを取るなどの方法がありますが、自分の感情や価値観に反する場合もあります。
環境に適応するだけでは、自分の満足度は高まりません。
環境を変える
自分が嫌な場所や人や物に対して、自分の影響力や能力を使って、環境自体を変えることで、ストレスや不安を解消することができます。
部屋のインテリアを変える、街の活動に参加する、家族や職場の人に意見や要望を伝えるなどの方法がありますが、時間や労力がかかる場合もあります。
環境を変えることができるかどうかは、他の要因に左右される場合もあります。
5.自分のサポートを求める
サポートのパターンを見つける
絶望的な状況に陥ったとき、多くの人は孤立したり孤独感を感じたりします。
孤立や孤独は、自分の心理的な健康や幸福感に悪影響を与えます。
サポートとは、自分が困難な状況にあるときに助けてくれたり励ましてくれたりする人や組織や資源のことです。
サポートは、以下のような種類があります。
- 情緒的サポート:自分の感情や悩みを聞いてくれたり共感してくれたりすること。
- 情報的サポート:自分に有益な情報やアドバイスを提供してくれること。
- 実質的サポート:自分に物質的な援助やサービスを提供してくれること。
- 社会的サポート:自分に仲間や友人やコミュニティを提供してくれること。
サポートは、自分のストレスや不安を軽減し、自己効力感や希望感を高めることができます。
サポートの源泉を見つける
自分にサポートが必要だと感じたら、そのサポートを得られる源泉を探す必要があります。
サポートの源泉は、以下のようなものがあります。
- 家族や親戚
- 友人や知人
- 同僚や上司
- 専門家やカウンセラー
- 団体や組織
- メディアやインターネット
サポートの源泉を探すときには、以下のようなポイントに注意しましょう。
- 自分が求めるサポートの種類に合った源泉を選ぶ
- 自分に信頼できる源泉を選ぶ
- 自分に利用しやすい源泉を選ぶ
- 複数の源泉を利用する
サポートの要求をする
サポートの源泉を見つけたら、次はその源泉にサポートを要求することです。
サポートを要求することは、自分のニーズや感情を表現することです。
サポートを要求することで、自分の状況を改善するための協力や支援を得ることができます。
サポートを要求するときには、以下のようなポイントに注意しましょう。
- 自分の状況や感情を正直に伝える
- 自分が求めるサポートの種類や内容を具体的に伝える
- サポートを要求するタイミングや方法を適切に選ぶ
- サポートを受けたら感謝の気持ちを伝える
まとめ
以上、ビジネス心理学を使って絶望的な状況から抜け出す方法をお伝えしました。絶望的な状況に陥ったときは、以下の5つの方法を試してみてください。
- 自分の感情を認める
- 自分の思考をチェックする
- 自分の行動を変える
- 自分の環境を変える
- 自分のサポートを求める
これらの方法は、自分の心理的な状態や行動パターンや環境要因に着目して、自分自身で問題解決する能力を高めることができます。
しかし、これらの方法だけでは十分ではない場合もあります。自分がどうしても絶望的な状況から抜け出せないと感じたら、専門家やカウンセラーなどに相談することも検討してください。プロフェッショナルなサポートは、自分では気づかなかった問題や
解決する方法や方策を提供してくれることがあります。プロフェッショナルなサポートは、自分の心理的な健康や幸福感を向上させるために有効な手段です。
おわりに
絶望的な状況から抜け出すことは、決して簡単ではありません。しかし、諦めずに挑戦し続けることで、必ず光が見えてくるはずです。
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