時間管理では、ToDoリストにリストアップした課題を、どのようにスケジュールに組み込むかというのがカギとなります。ビジネスの現場では、いくつものプロジェクトが同時に進み、それぞれが多くの業務を抱えているのが普通で、それにうまく優先順位をつけ、限られた時間の中に配置することが求められます。では、どのような考え方で、スケジュールを立てれば良いのでしょうか。スケジューリングのプロセスについて説明します。
スケジュールにおける時間の見積りは標準的に見込める時間
理想的なスケジュール(余裕がないギリギリの時間)を組んで失敗するよりは、標準的な計画を立てて、きちんと実行する方が、はるかに良い結果を生みます。
ちょうどよい時間を見積り、必ず守る、という繰り返しで、生産性はどんどん上がっていくのです。
どうせ計画通りにはいかないものだ、と認識してはいけません。
今日の予定が終わるまでは帰らない、というつもりで取り組むことが大切です。
・達成できなかった場合には、その理由を振り返り、必要であれば見積時間を調整する、という繰り返しで、見積りのスキルが上がる
・時間を見積るには、次のように考えるとよい
・手順を考えて各工程ごとに見積る
・繰り返しの内容があれば単位あたりの時間を見積る
・過去の経験を生かす など
業務のタイプがパッとわかるようにすると便利

スケジュールを組むときには、それぞれの特性がすぐ分かるようにしておくと、調整が必要になったときに便利です。
同じ自主的なものであっても、チームで決めたものであれば、できるだけ動かさない方が良いです。
動かしやすいスケジュールでも、気軽に変更しないようにしましょう。
急な仕事が入った、業務内容が変わったなど、合理的な理由がある場合に限定しないと、時間管理の効果は上がりません。
・次の内容はパッと識別できるようにしておくとよい
・創造的な仕事か、機械的な作業か
・会議など期間が特定されているか、されていないか
・マルチタスクが可能か、専念が必要か など
締切が決められている業務は逆算して開始日を決める
締切があるものを常に最優先にしていては、特に設定されていないものや、自主的にやろうとした業務に、なかなか手がつけられません。
早く終えた方が安全なのは確かですが、それだけで優先順位を決めないことです。
まず、締切日から逆算し、ある程度の余裕を加えて、いつ頃までに始めなくてはならないかを確認しましょう。
そして、それを越えない範囲で、スケジュールに組み込むようにしましょう。
なお、締切から逆算してスケジュールを組むのをバックワード・スケジューリング、開始日から決めるのをフォワード・スケジューリングといいます。
・バックワード・スケジューリングでは、まず工程を洗い出し、それぞれに必要な日数を見積って、最適な手順を決める。続いて、これを締切日から逆算して並べていく、という具合に計画を立てる
・締切日が特に規定されていないものは、原則として、フォワード・スケジューリングを使う。この完了予定日が、自主的に守るべき締切日となる
ゴールデンタイムにはアイデア出しや分析などを計画する

1日の中でも業務効率には波があり、最も集中できる時間帯のことをゴールデンタイムと言います。
重要な仕事や、集中して考えることが求められること、例えば、アイデア出しや分析などの業務は、この時間帯にスケジュールを組むようにしたいところです。
具体的にいつかというのは、人によって違いますし、職場の環境からも影響を受けます。
まず、自分にとってのゴールデンタイムを把握した上で、それを生かすような計画を立てるようにしましょう。
・ゴールデンタイムは次のようなものがある
・自分のサイクルがピークになる
・電話やメールが比較的少ない
・急な打ち合わせなどが入りにくい など
・機械的にできる作業は、朝一番や始業直後など、これからエンジンがかかるというタイミングに向いている
クリティカルパス上の業務は必ず予定通りに実行する
業務を工程ごとに分割したとき、全ての工程を一斉にできれば最も早く終わりますが、中には、前工程のできあがりを待たなくてはならないものもあったりします。
こうした順序を考えた上で各工程を並べたとき、最も長くかかるものが、クリティカルパスです。
これを少しでも遅らせてしまうと、業務が遅れてしまいますので、確実に予定通り行うことが大切です。
なお、クリティカルパス上のプロセスかどうかが問題になるのは、最短のスケジュールを組んでいる場合になります。
前倒しで実施しても問題にはならないことが多いですが、計画は決めた通りに実行するのが原則です。
遅れてはいけないが、早いほど良いというものでもありません。
・全ての工程が独立している業務であれば、最も時間のかかる工程がクリティカルパスとなる
・特に急ぐ必要がない場合には、全工程を一直線に並べて、一工程ずつ仕上げても問題ない
まとめ
時間管理のカギは、どのようにして多くの課題をスケジュールに組み込むかということになります。
そのためには、優先順位を誤らないこと、時間を見積るスキルを上げることが求められます。
また、どの時間帯に何をやるか、調整が必要になった場合はどうするか、という点も大切です。
スケジュールは、状況の変化に合わせて、どんどん変わるものですから、決まった予定を入れておくのはよいのですが、無理に先の日程を埋める必要はありません。
ポイントをしっかり理解して、最も生産性を上げられるスケジュールを組むようにしましょう。



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