夜中に目が覚めてしまう中断された睡眠がもたらす影響とその対処法

夜中に目が覚めてしまう中断された睡眠がもたらす影響とその対処法 睡眠
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実に成人の約48%が週に3日以上、夜中に目覚めているそうです。睡眠を妨げている原因は、睡眠パートナーのいびきや自分の思いつめた考えなど、さまざまです。

夜中に目覚めるといった落ち着かない眠りにはイライラさせられます。眠りの質が悪い主な理由となっています。夜中に目が覚める人は、常に自分の睡眠の質が低いと考えているようです。一方、途切れることなく眠れる人は、よく眠れていると考える傾向があります。

夜中に目が覚めてしまうのは、睡眠に悪い影響を与えるだけではありません。睡眠が妨げられると、健康や生活の質全体にも影響します。夜中に頻繁に目が覚めてしまう人は、その原因を理解することで、より良い睡眠をとるために変わることができます。

夜中に起こされることによる睡眠への影響

夜中に起こされることによる睡眠への影響
夜中に起こされることによる睡眠への影響

快眠の効果を得るためには、全体の睡眠時間よりも、途切れることなく眠れる時間の方が重要な場合があります。睡眠サイクルが段階的に変化しています。

私たちの脳は浅い眠りから深い眠り、そしてレム睡眠という睡眠ステージを一晩に何度も繰り返しています。この睡眠サイクルを繰り返すたびに、脳はレム睡眠の時間を増やし、より浅い睡眠ステージの時間を減らしていきます。レム睡眠の間、私たちの脳は感情を処理し、記憶を定着させ、夢を見ます。

夜中に起こされるなどして睡眠サイクルのプロセスが中断されると、またそのプロセスをやり直すことになります。その結果、睡眠が中断されると、レム睡眠の時間が少なくなります。十分なレム睡眠がとれないと認知能力も感情も低下します。

また、何回も睡眠が妨げられると、全体の睡眠時間が短くなります。睡眠が妨げられる人は、常に十分な睡眠をとれません。睡眠が妨げられない人は、推奨される7~9時間の睡眠をとれるのです。

睡眠が妨げられると健康に影響する

睡眠が妨げられると健康に影響する
睡眠が妨げられると健康に影響する

睡眠が妨げられると、身体的、精神的、感情的なあらゆる面で健康に影響します。

集中力がなくなる

睡眠が妨げられた夜が続くと、まるで一睡もしていないかのように、精神力や集中力、注意力のすべてが低下します。集中力が低下すると反応速度も遅くなります。居眠り運転が事故の増加につながるのは、このためです。目の前で車が急ブレーキをかけたり、ハンドルを切ったりしても、普段のように素早く反応することができません。

記憶力が落ちる

レム睡眠時間は、脳がその日に学んだ新しいことを処理し、記憶にとどめるために使う時間です。睡眠が妨げられると、この重要なプロセスも妨げられることになります。睡眠が途切れると、物事、特に前日に学んだことを思い出すのが難しくなります。私たちの心は、一晩中睡眠をとってから処理した方が、新しい情報をよりよく記憶できるのです。

アルツハイマー病のリスクが高まる

睡眠中、脳はアルツハイマー病に関連するタンパク質の一種であるアミロイドベータなどの毒素を洗い流します。定期的に睡眠が妨げられる人は、脳の画像にこれらのタンパク質が蓄積していることが示されています。

睡眠がよく途切れてしまう人は、そうでない人に比べて、6年間の追跡調査でアルツハイマー病を発症する確率が150%高かったといわれています。

不機嫌になる

レム睡眠の間、私たちの脳は新しい情報だけでなく、感情も処理します。何回も睡眠が途切れる人は、夜通し寝ている人に比べて不機嫌で、怒りっぽく、うつ病になりやすいと言われています。

睡眠時間が短い人よりも寝ている間に何回も目覚めてしまう人のほうが、気分的にずっと悪いのです。決まった時間に寝ても夜中に目が覚めてしまう人は、遅い時間まで起きている人よりも、翌日不機嫌になる可能性が高いのだそうです。

病気になりやすくなる

寝ている間に何回も目覚めてしまうと体調を崩しやすくなることがあります。免疫システムが正常に機能するためには、良質で途切れることのない睡眠が必要です。睡眠不足が続くと、感染症を撃退したり、炎症を抑えたりすることが難しくなります。

睡眠が妨げられることによる症状

睡眠が妨げられることによる症状
睡眠が妨げられることによる症状

睡眠が途切れることが日常的になると、次のような症状が現れることがあります。

  • 痛みがある
  • 日中の過度の眠気
  • 機能低下
  • 集中力や創造性の低下
  • ストレスの増加
  • 記憶障害がある
  • 起床時のスッキリしない気分
  • 気分が不安定である

眠りを妨げる原因

眠りを妨げる原因
眠りを妨げる原因

睡眠が妨げられる原因は、日常のストレスや生活習慣などさまざまです。

日常的なストレス

ストレスは不眠症の最大の原因になります。請求書の支払いや職場でのストレスなど、日常のあらゆる心配事が、夜眠れなくなる原因となります。

精神疾患

日々の悩みに押しつぶされそうになったら、不安障害、うつ病、双極性障害などの気分障害が睡眠を妨げている可能性があります。不安やうつ病は不眠や睡眠の妨げと強く関連しています。

健康状態

注意欠陥・多動性障害、肥満、糖尿病、心臓疾患など、特定の健康状態によって睡眠障害のリスクが高まると言われています。また、怪我や関節炎など、慢性的な痛みを抱えている人の88%が、睡眠障害を訴えています。痛みがあると、体がリラックスして眠れなくなり、定期的に目を覚まして寝る姿勢に調整しなければならないことがあります。

アレルギー、喘息、睡眠時無呼吸症候群などの疾患は、夜間の呼吸に影響を与え、夜中の目覚めや睡眠の質の低下につながることがあります。また、パーキンソン病や睡眠時無呼吸症候群のように、夜中に体が動いて目が覚めてしまう病気もあります。過活動膀胱や前立腺肥大症は、夜中にトイレに行きたくなり、目が覚めることがあります。

高齢化と更年期障害

年齢を重ねるにつれサーカディアンリズムは変化していきます。夕方になると疲れが取れ、早く目が覚めるようになります。いつもと同じ時間に寝ていると、年齢とともに早く目が覚めてしまい、睡眠が妨げられてしまうかもしれません。

更年期は、高齢女性の睡眠を妨げることがあります。更年期の女性の最大85%がホットフラッシュを経験します。夜中にホットフラッシュが起こると、体温とアドレナリンの急激な上昇で目が覚め、寝つきが悪くなります。

寝心地の悪い寝室

寝室の環境は、睡眠を妨げる要因になります。暑すぎたり、明るすぎたり、うるさすぎたりする寝室では、夜中に何度も目が覚めてしまうことがあります。また、マットレスが古かったり、硬かったりすると、眠りが浅くなることがあります。

一緒に寝る相手

人やペットと一緒に寝ていると、その人のいびきや動きで睡眠が妨げられることがあります。いびきをかく人と一緒に暮らしている女性は、不眠症になる確率が3倍も高いそうです。同様に、犬とベッドを共有している人は、犬が床や別のベッドで寝ているのとは対照的に、睡眠が断片的になりやすいと言われています。

お酒を飲む

アルコールは鎮静作用があるため、多くの人はアルコールが眠りやすくなると思っています。確かにアルコールは寝つきをよくするかもしれませんが、眠りを維持する助けにはなりません。アルコールは睡眠、特にレム睡眠を妨げ、いつもより早く目が覚めてしまうのです。また、アルコールは夜中に尿意を催して目覚めさせることがあります。

コーヒーの飲みすぎ

コーヒーなどを飲んでカフェインを摂ることで覚醒させやすくなります。カフェインを摂取している人は、たとえ寝る6時間前に最後の一杯を飲んだとしても、睡眠中に目を覚ます可能性が高くなります。カフェインは、睡眠サイクルの前半にも影響します。

夜遅くの食事

特に寝る直前の食事は、胃の調子を崩し、睡眠の妨げになることがあります。夜食も、特に脂肪分や糖分の多いものは、睡眠を妨げる可能性があります。

夜遅くまで運動する

運動すると、体温が上昇してエネルギーになります。夜に運動しても睡眠に影響がない人もいれば、運動によるエネルギー補給で眠りが浅くなる人もいます。また、運動によるエネルギー補給で、寝つきが悪くなる人もいます。

長すぎる昼寝

日中の昼寝が長すぎると、その日の夜には睡眠欲が減るため、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりすることがあります。20~30分程度の短時間の仮眠であれば、睡眠の質を高めることができますが、それ以上長くなると、睡眠が妨げられることになります。

睡眠を確保するためにできること

睡眠を確保するためにできること
睡眠を確保するためにできること

夜間眠れるようにするための方法を紹介します。

睡眠の衛生状態を改善する

週末も含め、毎日規則正しい睡眠時間を守りましょう。日中の昼寝、特に30分以上の昼寝や夕方過ぎの昼寝は避けるようにしましょう。寝る前の習慣を身につけ、眠りやすくしましょう。運動すると眠れないという人は、運動を朝に変えてみましょう。

寝る前に考えたことを書きだす

自分の考えを書きだすことは、ストレスの多い考えで夜中に目が覚めてしまうと思う場合には特に有効です。頭の中から心配事を取り出して、紙の上に書いてみましょう。

たった5分間、やることリストを書くだけで、より早く眠りにつくことができるそうです。

食べ物や飲み物に気をつける

夕食の時間が遅くなってしまった場合は、早めに食事をとることを考えましょう。遅くなるとお腹が空く場合は、消化の良い軽いヘルシーな食べ物を選びましょう。寝る直前にお酒やコーヒーを飲むのは避けましょう。

快適な寝室にする

寝室を少し改良するだけで、大きな違いが生まれます。寝室の温度設定を19~22度まで下げるとよいでしょう。散らかっているものを取り除くと、落ち着くことができます。

光は睡眠にも影響を与えます。寝る時間近くにスマートフォンを含むすべての電子機器の電源を切ると、ブルーライトにさらされる時間が短くなります。朝の日差しで目が覚めてしまう場合は、遮光カーテンにするのもよいでしょう。

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